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ドイツ、オランダ、ベルギーの墓地・火葬場視察 |
・イスラム圏を除く多くの国で火葬率の上昇がみられるなど、
世界的に火葬化の傾向がみられ、火葬場建築にも注目が集まっている。
どの国も葬送文化は多様である。一括りで表すことは出来ない。
より知見を深めるために、歴史的背景からどのような考えで火葬場が
つくられているかを把握するため、2017年のイギリス・ベルギー、
2018年のフィンランド・スウェーデン・オスロ・ベルギーと、
100年以上の歴史ある火葬場から建設中の火葬場を含め視察を行った。
今回は、オランダを中心に、ドイツ、ベルギーを訪問した。
ベルリンの文化施設にリニューアルした火葬場や、ハンブルクの世界遺産の
森林墓地(スウェーデン・ストックホルム)のモデルになったともいわれる
オールスドルフ墓地、ランダの最古の墓地と火葬場、ベルギーの昨年訪問時に
建設中だった火葬場を含め、前述の建築雑誌に掲載された火葬場を訪れた。
バウムシューレンヴェク火葬場
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コンクリートキューブに
ガラスを組合せた外観
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天井から木漏れ日をイメージした
木立のホール |
エジプトの神殿をイメージした
壁面デザイン
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日差しによってルーバー角度を
自動調節する式場
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式場にはパイプオルガンがあり
自ら演奏も行う
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家族で利用する小ホールは
利用が少ない |
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火葬炉3基で連続的に
一日50体の火葬を行う
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新たに設けられた自然型墓地
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献花が少なくなっていたサークル型墓
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オールスドルフ墓地・火葬場
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1911年建設の歴史ある
正面入口の管理事務所 |
1905年建設のアルタンバーグ記念墓地
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自然的な樹木の中の区画 |
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先祖の墓石の前に
子孫の墓がつくられる家族墓 |
夫婦単位で入る管理不要の区画、
利用はまだ無い |
おもちゃで飾られた子供同士で眠る区画 |
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葬儀式場の扉を開けると
炉前ホールに繋がる |
ステンドグラスが美しい
フリッツ・シューマッハホール |
外部に面し誰でも利用可能なカフェ |
ハーレム・ヤーデン火葬場
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回廊に囲まれた中庭にある
ガラスの葬儀式場
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明るくオープンテラスがある家族控室 |
葬儀式場から火葬場へ向かう回廊 |
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トップライトから光が注ぐ
炉前ホール
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視察の際に提供された
サンドイッチと飲み
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火葬場の回廊に設けられた納骨壇
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ウェスターフェルト墓地・火葬場
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管理事務所にある
骨壺等が置かれたショールーム |
火葬場が建てられた頃に設置された
火葬用墓石 |
この霊園では珍しい家族廟
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火葬場に併設された納骨堂
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外部の景観を取り入れた
新しい葬儀式場 |
霊園の歴史パネルも貼られたカフェ
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葬儀後に使用する会食室、
リニューアルを予定 |
お菓子とコーヒーでくつろいでから
ミーティング |
ウェスターフェルトのシンボル
となっている1913年建設の火葬場 |
メールブロエムホフ火葬場
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葬儀式場側は2階建てで
池に浮かぶイメージ |
庭園によって
スポーツ施設側からの視線に配慮 |
円形壁に様々な映像を映す葬儀式場 |
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立ち合いを想定してデザインされた
炉前ホール
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バーカウンターがある会食室
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会食室で提供されるお菓子 |
アールスト・シージゲム火葬場
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周囲の築山と樹木に融合させた建物
としたシージゲム火葬場 |
中間的な空間のパティオが
会葬者を室内へと導く
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式場前のホールで
遺族が会葬者を迎える |
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遺族が語り合うような
座席配置の家族控室 |
バーカウンターが中央にある
会食室前のラウンジ |
外部に面した開放的で明るい会食室
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火葬炉に柩が納まるのを
見送る事が可能
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デザインされた火葬炉設備は
外からも見ることが可能 |
綺麗に整備せず
自然に任せる感じの墓地エリア |
アイジクト火葬場
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参列者はスロープを降りて
葬儀会場に向かう |
エントランスホールで
参列者が開式までの待つ |
安置された柩に
トップライトからの光が注ぐ
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他の火葬場と比べ
質素な感じの家族控室
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外部通路通り墓地を横目に
会食室へと向かう
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火葬棟と変わり
明るく開放的な会食室
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火葬炉3基が設置され
立会い可能な炉前ホール |
散骨エリア側からみても
建物の存在が希薄である |
火葬場に隣接した
イタリアン人デザインの墓地 |
視察団の記念ショット
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29本の列柱で森の中の空間を
イメージした木立のホール
(バウムシューレンベグ火葬場) |
明るく開放的な会食室で
マネージャーを中心に記念撮影
(ハーレム・ヤーデン火葬場)
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管理事務所入入口にて
(ウェスターフェルト墓地・火葬場)
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高さを抑えた正面エントランスにて
(メールブロエムホフ火葬場)
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運営会社のディレクターの
ハンス・マースィーさんと
(アールスト・シージゲム火葬場)
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スロープを降りたパティオにて
(アイジェクト火葬場)
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北欧、ベルギーの墓地・火葬場視察 |
・弔いの場とは、人の死に関わることから、造る人の精神がもっとも純粋に表現
されるのではないだろうか。別れの空間だけでなく、建物を含めた景観も
重要な要素となる。
北欧は三回目の訪問であるが、今回は火葬場と墓地を見て回りその国の火葬の
状況や墓地の形態を調べるだけでなく、火葬場の設計者との交流を試したいと思った。
今回は北欧とベルギーの墓地・火葬場を巡ることと、火葬場を設計している
設計事務所への訪問と意見交換を行った。
さらに極夜や寒さが厳しい北極圏の人々がどのように満足して生活しているか、
新たな火葬場も出来たこともあり、北極圏の都市トロムソまで足を延ばした。
ヒエタニエミ墓地
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ヒエタニエミ墓地の案内図
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ヒエタニエミ墓地は
海に面した自然公園的感じの墓地で
散歩者も多い |
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樹木の中に散骨する樹木葬エリア
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小さな墓石を
円弧上に並べたエリア
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自然石を
墓石に見立てたエリア |
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小さな十字架のデザインのエリア
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ブロック形状の墓石を並べた
形式のエリア
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花畑に散骨するエリア
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ヒエタニエミ火葬場
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ヒエタニエミ火葬場、
正面に大礼拝堂がある |
火葬炉の改修工事に合わせ
礼拝堂も改修された
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お別れが終了すると
砂が3回掛けられた後、
カーテンの奥に納められる |
スコーグスシュルコゴーデン・サンズボリ墓地
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美しい景観のスコーグスシュルコゴーデン
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瞑想の丘に登る階段は
上に行くほど低くなる
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屋外の祭壇と森の火葬場
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瞑想の丘からの
七井戸の小道は礼拝堂へ続く |
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門を抜けた木々の先に
森の礼拝堂がある |
森の礼拝堂内部は
柩を囲むように座席がある |
軸線に拘ったため
アンバランスな復活の礼拝堂 |
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ビジターセンターは
展示場にもなっている |
ビジターセンターにある
提案時の図面 |
ビジターセンター内にある
模型 |
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広い園内はバスも通る
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埋葬されたばかりの区画、
埋葬も行われている |
ミンネスルンドの献花台に
花立が設置された |
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目立たないように計画された
新火葬場 |
サンズボリ墓地にある
1895年建設の礼拝堂 |
新しいニーズにも対応する
サンズボリ墓地の
遺灰墓地(Askgravlund |
トロムソの火葬場
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山並みに溶け込む
トロムソ火葬場外観 |
中庭は多様な用途に使用される
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ロビーは葬儀前の待合にも
利用される |
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カウンターのカバーを外すと
流し台がでてくる
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大式場はコンサートにも使用される
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小式場はレイアウトを
自由な形で利用可能 |
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開放的で明るい空間の炉室
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骨壺保管室では骨壺を
6ヵ月保管してくれる |
21体収容可能な霊安室
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アルファセット火葬場
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傾斜を活かした計画のアルファセット火葬場の外観 |
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駐車場から火葬場の
屋根につながっていく |
火葬場への到着時の
お別れに使用される式場 |
式場横の待合にも使われる部屋 |
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火葬炉は
外から見えるようになっている |
開放的で明るい空間の炉室 |
3室繋がる霊安室 |
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ガラス越しで柩を見送るのを
確認する部屋
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骨壺保管室では
骨壺を6ヵ月保管してくれる
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火葬炉の熱で発生したお湯は
空調に利用される |
アルファセット墓地
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アルファセット墓地内の礼拝堂外観 |
正面の壁画が象徴的な礼拝堂内部
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最も高価な自然石を利用したエリア |
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最近埋葬されたお墓
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ミンネルンドは新たに献花台が
設けられていた
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アルファセット墓地の奥
イスラム教徒用墓地 |
アールストン火葬場(施工中)
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アールスト火葬場の外観イメージ (Webサイトより)
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エントランスホールは
天井も高く開放的である |
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工期が2ヵ月を切り
急ピッチに進められる
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葬儀式場の内部、
石は模様まで考えられている
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デザインされた火葬炉設備と
トップライト |
ロンメル火葬場
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ロンメル火葬場外観 |
日本語に訳したパワポで
施設の説明を受ける
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開放的なカフェテリアの
テラスで意見交換 |
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池に面した屋外式場もある中庭 |
外部環境を取り入れた
2室利用可能な葬儀式場 |
葬儀後に食事を行う会食室 |
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作業環境を考え
開放的で明るい空間の炉室
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火葬に立会いたい場合に
利用する炉前横の部屋
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高さを抑えるため
1段下げられた火葬棟 |
ホフハイド火葬場
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壁墓地及び散骨用墓地とホフハイド火葬場の外観
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入口には車の進入防止用の
ポールが建てられた |
葬儀式場に向かう通路 |
大葬儀式場の座席は
教室型となっている |
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葬儀が終わり会葬者が
退出する高い扉の出口 |
柩を囲むタイプの
小葬儀式場が人気である |
火葬炉前には3名まで
立会える |
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葬儀後に利用される会食室
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カフェテリア
この建物珍しく外部に面している
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池に浮かんでいるようなイメージ |
設計事務所(Kaan Architecten)との意見交換
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設計事務所の受付前のラウンジで意見交換
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事務所内に展示されている
模型と作品集 |
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ハイモーレン火葬場の
葬儀式場ロビー
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ハイモーレン火葬場の
大葬儀式場
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白い建物が特徴的な
ハイモーレン火葬場 |
視察団の記念ショット
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アルヴァ・アアルトのお墓の前で |
トロムソ火葬場の責任者の
ポール・トーマス・ベルぐさんと |
アルファセット火葬場責任者の
ビヨーン・ヘミリさんと |
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アールスト火葬場(施工中)、
WESTLEDE責任者の
ハンスマ・スイスさんと
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ロンメル火葬場のカフェテリアで
ポンツ社の皆さんと
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ホフハイド火葬場の
オープンカフェテリアの前で |
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イギリス火葬協会と意見交換、関連施設の見学 |
・イギリス火葬協会は1874年の創立されて以来、火葬の普及と社会貢献を目指し、
葬儀オンブズマン制度と協力し情報公開の促進などを図っている。関連会社の
ロンドン火葬会社がイギリス国内で火葬場の運営も行っている。
イギリスには歴史ある建物の火葬場と近代的な火葬場があり、そこから火葬の
歴史を辿ることも可能である。
ベルギーはデザインの国として、前衛的な現代建築も多い。火葬場も例外でない。
そのような両国の火葬場のデザインに興味があり、本年9月に訪れた。
ゴルダーズ・グリーン火葬場
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火葬場南側の芝面 |
故人の銘板が
あちらこちらに貼られた回廊 |
回廊には葬儀に使われた花が置かれる |
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重厚感がある最も大きい西礼拝堂
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礼拝堂で柩を納め扉を閉めると
ここでお別れ
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火葬協会創設者の
ヘンリー・トムソン卿の銅像 |
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子供の葬儀に使われる事が多い小式場
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炉前ホールは希望すれば立会いが出来る
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ニッチ(納骨堂)には
著名人の骨壺も置かれる
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ローズブッシュへの散骨が一番人気 |
芝生の周囲は遊歩道があり
様々な形態のお墓がある
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散骨も希望すれば
立会いが可能である |
ロンドン市営火葬場
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歴史を感じる
シティオブロンドンの正門域 |
管理事務所も
設立当初のものが使われている
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設立当初からの
埋葬・火葬記録が残されている |
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入口には埋葬者のための花が
売られている
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ゴシック様式の祭壇形式の
座席配置となる礼拝堂
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柩を囲む形式の座席配置の礼拝堂
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現在礼拝堂として使われる
旧火葬場の建物
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旧火葬場と対照的なデザインの
新火葬場 |
新火葬場にある100席の礼拝堂
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埋葬の伝統的な墓石が並ぶ区画
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火葬用の墓石が並ぶ区画 |
バラの花の区画は人気が高い |
クラウンヒル火葬場
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湾曲した屋根が並ぶ独特な外観 |
湾曲した天井が
幻影的な雰囲気をつくり出す
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各所にステンドグラスが
ちりばめられている |
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水盤の中にある子宮をイメージの
子供用式場
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参列者のメッセージと
花が置かれた中庭
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水盤が参列者にやすらぎを与える |
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旧火葬場にあるブックオブリメイン
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散骨エリアとなっているベンチが
置かれた芝生 |
墓石が並ぶ墓地区画 |
アントウェルペン火葬場
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周囲からも目立つ
葬儀式場がある建物 |
会葬者が集合する待合ロビー
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中庭に面した葬儀式場、
待合ロビーと一体も可 |
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翌日行われる火葬後の
セレモニーの飾り付け
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葬儀後に食事を行う個室スペース
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誰もが利用可能なカフェテリア |
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立会のため観葉植物が置かれた
炉前ホール
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墓石の上に様々な装飾がなされた
火葬用墓地 |
旧来の墓地に囲まれた中に
壁墓地の建設が進む |
セントニクラス ハイモーレン火葬場
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葬儀式場がある建物は
広いガラス面が印象的 |
会葬者が集うエントランス
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誰でも利用可能な明るいカフェテリア |
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周囲に何もなく白い箱の形態の火葬場
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池の横の墓地から火葬場を望む
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火葬用の墓地に
契約更新確認の看板が目立つ |
ホフハイド火葬場
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駐車場側は木々で建物を遮蔽している |
人々は木々の間を抜けてアプローチする
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池に浮かんでいるような佇まい |
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オープンテラスもある
開放的なカフェテリア
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墓地側からは墓地の間を
縫うようにアプローチ
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広大な墓地エリアが広がる |
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バルセロナ墓地社(Cementiris de Barcelona)との交流 |
・外国からの観光客を魅了するスペイン。古くからさまざまな民族と文化が交錯して
きたこの国では、首都マドリッド、バルセロナをはじめ、地方や町ごとに多彩な
個性をもっている。特に8世紀にわたってイベリア半島を支配したイスラムの影響は
大きく、その痕跡は建築や芸術など豊かな文化遺産の中に息づいている。
そのスペインの葬祭事情を学ぶためマラガ(ネルハ、フリヒリナ)、グラナダ、
セビリア、バルセロナを訪れた。
フランスを訪れた際に葬儀社の責任者が、「スペインの火葬場の建物は良いよ」と
言ってくれたことも、訪問した理由である。
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ミャンマーの関連施設の見学 |
・ミャンマーのヤンゴンでは、市街地の墓地が再開発で終わり、多くの墓地が
なくなり、一部の墓地は郊外に移転した。 墓地の閉鎖に伴い、政府は火葬政策に
方向転換し、ほとんどが火葬となった。 7日間の弔いを行いますが、3日目くらい
には火葬する。
日本では最近ほとんど見かけない、日本の宮型霊柩車が活躍していた。
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中華殯葬禮儀協會との交流 |
・2015年のエンディング産業展で名刺交換したことをきっかけに、
中華殯葬禮儀協會の宋亞芬秘書長、李宇哲副秘書長の案内で、台北市第一殯儀館と
第二殯儀館を訪問した。
政府は環境葬として、樹葬(樹木葬)、花葬、海葬(海洋散骨)を推奨しているが、
ほとんどの人はお墓や納骨堂に納骨し、利用者は2%程度しかない。
葬儀やお墓に関して、今でも風水の考えを取り入れたり、縁起を気にする人が
多い。
お互い意見交換を行い、台湾の葬送文化を知るきっかけにもなった。
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シンガポールの関連施設の見学 |
・この国はかつて小さな漁村であった。そんな時代から時を経た現代、シンガポールは
摩天楼と美しい緑があふれる賑やかで国際色豊かな都市となっている。様々な文化や
料理、芸術、建築が調和した、華やかで多様性のある活動的な都市である。
国土が狭いシンガポールにおいて、墓地は都市問題でもある。狭い国土で都市化が
進むシンガポールの葬祭事情を学ぶため、墓地と火葬場の視察を行った。
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ベトナム(ホーチミン市)の関連施設の見学 |
・ベトナムの正式名称はベトナム社会主義共和国。国名のベトナムとは、中国語に
おける「越南=南方に建てた越の国」に由来している。
国民の約70%が仏教徒であるが、キリスト教、イスラム教、カオダイ教も
広がっている。民族はベトナム国民のうち大半がキン族で、都市部に集中している。
その他、少数民族が53民族もおり、彼らの多くは高原痴呆や山岳地帯で暮らして
おり、他民族国家である。
今回は、ホーチミン市を訪れ、新旧の民間霊園の見学を行った。
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北欧3ヵ国(フィンランド・スウェーデン・デンマーク)の関連施設の見学と意見交換 |
・北欧といえば、多くの人は「高福祉国家」という言葉を思い浮べると思う。
日本と違うさまざまな社会保障制度により、水準の高い福祉が実現されている。
世界経済は依然として 先行き不透明な局面の状況で、北欧の福祉も以前のような
手厚い保護の維持が困難となり、社会保障の見直し行われている。
そのような状況の中、現在の北欧の葬祭事情を確認するため、フィンランド、
スウェーデン、デンマークの3ヵ国を訪れた
フィンランド・ヘルシンキ ヒエタニエミ墓地
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一部の区域からはバルト海が望める |
マンネルハイムの墓石を取り囲むように
無数の戦士の墓が並ぶ |
戦争による行方不明者を追悼する碑 |
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新しい区域は緑が多い墓石が多い
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建築家らしいデザインの
アルヴァ・アアルトの墓
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天使の像が乗る墓石に家族と一緒に眠る
トーヴェ・ヤンソンの墓 |
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古い区画には著名人も多く眠る
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骨壺を埋める火葬用の区域
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銘板を埋め込まれた人献花台が
用意されている散骨エリア
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1933年建設の新しい礼拝堂の外観 |
すっきりしたデザインの礼拝堂内部
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アーチ式の窓が並び
明るい室内の納骨堂内部 |
スウェーデン・ストックホルム 北墓地
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スウェーデンでは珍しい北墓地の
家族廟が並ぶ区域 |
北墓地の区画は大きさもバラバラで
墓石も色んな形態がみられる
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新しい区画でも墓石は自由 |
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北墓地のミンネスルンド
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ミンネスルンド内の記念碑
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アルフレッドノーベルのお墓地
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現在は礼拝堂と納骨堂として使われる
北墓地の火葬場
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火葬場内部の礼拝堂、壁には納骨が
安置されている |
礼拝堂には
パイプオルガンが置かれている
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現在は使われていない火葬炉、
今でも稼働する |
多くの柩がならぶ霊安室 |
地下と礼拝堂後方は納骨堂となっている |
スウェーデン・ストックホルム 森の火葬場
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入口から入って最初に目に入る風景 |
礼拝堂へ向かう石畳
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火葬場の礼拝堂にはそれぞれ
専用入口がある |
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瞑想の丘から火葬場を望む
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聖十字架礼拝堂の開廊から
瞑想の丘を望む
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開廊側からの聖十字架礼拝堂の入口 |
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聖十字架礼拝堂「生・死・生」というタイトル
のフレスコ画はスヴェン・エリクソン作
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聖十字架礼拝堂のガラスの扉を開けると
外と一体の空間となる |
中庭に面して明るい休憩室内部、
家具もアスブルンド作 |
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柩搬入口の横にあるお別れの空間
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森の礼拝堂へ向かう門
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森の礼拝堂は最初に完成した
最小の礼拝堂
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フランス(グルノーブル、パリ)の葬儀社及び墓地・火葬場の視察 |
・日本でも宗教離れが進んでおり、宗教者を呼ばないで無宗教形式の葬儀も増えている。
それは、日本だけの傾向ではなく、世界的にみても同じような状況が見られる。
フランスでも宗教離れが進んでいるが、生前契約によりオリジナルな葬儀の実施により
葬儀単価が高くなってきているといわれている。
その状況を確認するため、2010年2月末にフランスのグルノーブル周辺及びパリの
葬儀社及び墓地・火葬場への訪問を行い、葬祭関係者との交流を行った。
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PFGエリック・レ・バン支店の外観
右側が葬儀式場で左側が店舗 |
PFI火葬場に設けられた散骨場
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ホテル・デ・サヴァリッド(旧・軍病院)
軍事博物館にあるナポレオンの棺 |
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モローさん(中央)の案内で
ペールラシューズ墓地を見学 |
遺骨が整然と並ぶパリのカタコンブ
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環境に配慮した計画の
モンメリアン市の墓地 |
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山の斜面に礼拝堂の三角屋根が馴染む
PFIの火葬場の外観 |
星空をイメージした天井と木を使い
温かみを持たせた内装の対面室(PFI) |
葬儀雑誌「レゾナンス」編集長、
葬儀保険会社社長との対談 |
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大きな開港を設けるシンプルなデザインで
明るい雰囲気の葬儀式場(PFI) |
天井が高く大きな開口をとり明るい感じの
PFIの火葬場の礼拝堂 |
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欧州の著名な建築家が手がけた墓地・火葬場視察 |
・欧州では墓地・火葬場の設計者を決めるに当り、国際コンペが行われることがある。
世界的に著名な建築家が設計に携わることもあり、それらは日本の建築の雑誌にも
取り上げられ、建築に関わる日本人も多く訪れている。
今回その中で、ドイツ・イタリアを中心にオランダの墓地・火葬場の視察を行った。
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ベルリン・バウムシューレンヴェク
・クレマトリウム外観 |
ベルリン・バウムシューレンヴェク・
クレマトリウム見学 |
ヴェネチア・墓地の島サンミケーレ島 |
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ヴェネチア・墓地の島サンミケーレ島 |
イタリア モデナ・
サンカタルド墓地(旧) |
イタリア モデナ・
サンカタルド墓地(新) |
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イタリア・ブリオンヴェガ墓地 |
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韓国大邱慶北研究院火葬場調査団に対する調査協力 |
・韓国・ソウル市にある東国大学校仏教大学院生死儀礼学科で武田至事務局長が
海外専門。家特別講演の講師として招請され、「日本の火葬文化と火葬場建設」
というテーマでの講演を行った。さらに、東国大学校と提携関係にある韓国・
慶州の徐羅伐大学校葬礼学科でも同テーマで特別講演を行い、両大学の教員と
葬祭教育や日韓両国の葬祭文化に関する意見交換を行った。
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韓国ソウル市・東国大学での特別講演 |
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アメリカの葬祭ビジネス大会(ICCFA)に参加 |
・アメリカの葬送関連産業(墓園、火葬、葬儀、その他追悼に関するあらゆる産業)を
代表する国際的同業者組合・ICCFA(墓園、火葬、葬儀協会:
International Cemetery, Cremation and Funeral Association)の2007年
年次大会と展示会が3月20~23日に、米国・ラスべガス(ネバダ州)のマンダイ・
ベイホテルで開催されました。今回のテーマは「あなたの視野を広げる」。
長江理事(聖徳大学教授)の計らいで、武田事務局長、八木澤会長が参加しました。
米国葬送ビジネスの最新動向を講じるセッション(セミナー)へ参加したり、
展示ブースを見学したりするとともに、ラスベガス市内の斎場、霊園、火葬場を
視察した。
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ラスベガス・ICCFA大会参加 |
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インドガンジス河の沐浴と火葬を見る旅 |
・地球文明のスタートであるインド文明、われわれの関心のある葬送についても
その原点を再確認しようと、旅の企画が立てられた。ヒンズー教は火葬である、
ほんとに全て火葬にするのか、われわれは直ぐに誰が、何処で、如何するかが
関心事になる。しかも火葬と火葬場が古代からありどう受取られてきたのが
知りたい所であった。
その結果が、インド・デリー・ジャイプール・アグラ・ベナレスを中心に、
ガンジス河の沐浴と火葬を見る旅となった。
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インド・巨大墓地 タージマハール |
ベナレス ガンジス川
マニカルニカー・ガート(火葬場) |
ベナレス・ガンジス河での沐浴 |
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韓国大邱慶北研究院火葬場調査団に対する調査協力 |
・韓国から日本の火葬場に関する施設見学の申し入れがあり、協会として対応した。
国内の墓地火葬場の見学を行うとともに、日本と韓国の葬祭事情についての
意見交換を行った。
研究者大邱慶北研究院 市民福祉チーム長… 呉 昌畇(オ チャンギュン)
責任研究員… 嚴 基福(オム キボク)
研 究 員… 安 祉珉(アン ジミン)
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北欧、墓地・火葬場視察 |
・市民から愛され世界遺産となっているストックフォルムの「Skogskyrkogarden」
(スクークス・シュルコ・ガーデン:森の火葬場、森林墓地)の見学と持続可能な
社会を目指す北欧の福祉と葬祭について学ぶ海外視察
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ストックホルム・森の火葬場 外観 |
ストックホルム・ロックスター
墓地火葬場の炉前ホール |
ストックホルム・森の火葬場
ミンネスルンド |
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ストックホルム・森の火葬場
礼拝堂内部 |
ストックホルム・森の火葬場
ランドスケープ |
ストックホルムの墓地担当者
との意見交換 |
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オスロ市墓地担当者との意見交換 |
オスロ・アルファセット墓地 |
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韓国葬墓国家改革協議会との意見交換 |
・協議会事務局にて朴事務総長との日韓の火葬場に対する意見交換を行った。
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中国からの視察団との学術交流 |
・中国広東省民政庁訪日視察団の来日に伴う研修会を行い、「火葬にかかわる日本の
歴史・風習・現状」というテーマで講演を行った後、中国側から、火葬場の運営管理
による質問が出された。
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