KASOUKEN  一般社団法人  火 葬 研
 ASSOCIATION OF RESEARCH INITIATIVES FOR CREMATION,FUNERAL AND CEMETERY STUDIES
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 火葬研
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  発想の扉

  文化・歴史

  火葬場

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  施 設
   
 
 トリビア‐文化・歴史

  聖なる川ガンガーでの沐浴と火葬   文化・歴史(火葬)/インド

インド・バナラシのガンガーの岸辺には約60のガートが連なる。
ガートとは場所を意味する。乾季と雨季の水位を考慮した階段状の広場となっており、一生に一度はここに巡礼したいと願った人々が早朝に真向かいの東から昇る太陽に向かって礼拝し、祈り、ガート近くで沐浴する。そうすることによって、今まで犯してきた罪は洗い清められ、功徳を積んで死後は天国に行けると信じられている。早朝から沐浴する人、聖水を汲む人、物売り等で溢れている。

この街には多くの遺体が集まってくる。この街で火葬されれば必ず天界にいけると信じているからである。輪廻に輪から抜け出さない限り魂の平安は未来永劫に訪れない。バナラシは生きることの苦しみから抜けださせてくれる救いの場所となっている。亡くなった人の魂は、ここでの火葬とガンガーを通じて天界へと送り届けられることになる。


葬送デザイン部会 T



  消えゆく野焼き場         文化・歴史(火葬)/日本・新潟

新潟県は江戸時代から火葬が盛んだった地域である。それは野焼き場の多さに表れており、庶民の間にも一般的に火葬が行われていたことが伺える。
新潟県旧西蒲原郡では、野焼き場は「葬礼場(そうれば)」などと呼ばれ、大字ごとに1ヵ所以上設置されていた。大半が集落の共有地につくられ、共同管理が行われていた。

この地方では、火葬場は忌み嫌う施設と扱うのではなく、小さな集落の単位で身近に火葬場を持ち、葬儀と火葬が地域コミュニティの一つとなっていた。
昭和30年代になると、新生活改善運動のさなか、地域の葬送習慣が変わり、野辺の送りの廃止とともに、野焼き場での火葬が行われなくなった。野焼き場は現在もそのままになっているものもみられるが、墓地に姿を変えたり、ゲートボール場となっているところもみられる。

役目を終え、わずかに痕跡が残る野焼き場も姿を消すことになろう。


葬送デザイン部会 T



  火葬の普及には大きな差があった    文化・歴史(火葬)/日本

現在、日本の火葬率は99.99%とほとんどが火葬である。世界的にみても断トツの高さである。

日本では700年の僧道昭の火葬を、日本における火葬のはじまりとし(これより古い時代の火葬墓も発見されている)、702年の持統天皇の火葬など、上流階級から火葬が一般にも広まっていった。
しかし、全国的に満遍なく広まっていったわけではなく、普及の度合いには地域性がみられる。

1915年(大正4年)に始めての全国統計が行われているが、火葬率が60%を超えていたのは、北海道、東京都、新潟県、富山県、石川県、福井県、大阪府、広島県のみで、その中でも、富山県と石川県はほほ100%であった。


葬送デザイン部会 T



  墓地それとも火葬場?       文化・歴史(火葬)/日本・大阪

火葬場を「かそうば」という人もいれば、「かそうじょう」という人もいる。
法律上は「かそうば」であるが、「かそうじょう」だと近代的なイメージがするという。さらに、イメージの悪さから、施設名を「○○火葬場」とせず、「○○斎場」「○○聖苑」「○○苑」などとするケースが多くみられる。中には「メモリアルトネ」などカタカタの名称の火葬場もみられる。

大阪府和泉市にある火葬場の名称は「いずみ霊園」である。案内板をみると、お墓に来てしまったかと思うが、れっきとした火葬場である。しかしここにはお墓は無い。
関西では墓地の中に火葬場があるケースが多い。特に、共同墓地の中の小さな火葬場の名前は「○○墓地火葬場」といったネーミングであった。火葬場でありながら「○○墓所」といった名前もあった。

明治初期の火葬再開後に、火葬場に焼骨を埋めてはならないといった通達が出され、江戸時代まで一体だった火葬場と墓地が分かれることになる。東日本では火葬場は墓地と分離しているが、関西では相変わらず墓地の一角に火葬場が造られた。その名残なのかもしれない。


葬送デザイン部会 T



  墓地の中の霊柩馬車ミュージアム  文化・歴史(葬送)/スペイン

スペイン・バルセロナのモンジュイック墓地内には霊柩馬車ミュージアムがあります。
主に20世紀初頭に使われた馬車の他に、霊柩車(自動車)や、世界各国の葬送に関する書物も保存されていました。
バルセロナの歴史を辿る墓地ツアーも開催されています。

霊柩馬車は当時、市街地内にあった墓地が郊外に移転するに従い、柩や遺族の移動の手段として発展していったそうです。

ウイーンを始め、葬儀博物館なるものがある国も多く、日本にも葬送の歴史や文化を後世に伝える施設が必要だと感じました。


葬送デザイン部会 S



  天国への手紙           文化・歴史(葬送)/日本・栃木

《宇都宮市 悠久の丘ホームページより》

火葬場とは、単に遺体を焼くところ?
その通りですが、それだけではありません。もっと深い存在です。
火葬してしまえば、実体としての体はなくなってしましますから、そういった意味では、お別れを告げことができる最後の大事な場所となります。

  大好きだったおじいちゃん、おばあちゃんとのお別れ
  家族とのお別れ
  友人とのお別れ

火葬場には、参列者それぞれ、故人とのかかわりの中で、生前伝えられなかった思いを心に秘め、悲嘆の表情とともに来場されます。
宇都宮市の「悠久の丘」という火葬場のホームページには「天国への手紙」というコンテンツを掲載しています。これは、ここで火葬された故人に向けて手紙を用意すると、それを後に火葬することで、天国の故人に届けてくれるというサービスです。差出人に許可を得た手紙は、公開されていますので、ご興味のある方は「宇都宮市 悠久の丘」ホームページを開いてみてください。火葬場とはこういうところなんだと、文章で説明する以上に実感することでしょう。

「宇都宮市 悠久の丘」URL http://www.u-yukyunooka.jp


葬送デザイン部会 S



  花で飾られたガラス張りの霊柩車  文化・歴史(葬送)/シンガポール

このガラス張りの車はなんと霊柩車です。

シンガポールの華僑の人々はガラス張りの霊柩車で遺体を搬送し、車のナンバープレート部分に遺影を飾り、柩の周りは鮮やかな花で装飾されます。
柩が到着するとブラスバンドの演奏が始まり、賑やかにお別れの儀式が始まります。
先祖故人を尊重する華僑の人々の死生観を端的に体現しており、葬送行為が人種や宗教・遺族の考え方によって多様であることを、1台の霊柩車から改めて感じさせられます。

多民族国家であるがゆえに垣間見ることのできるワンシーンでした。


葬送デザイン部会 K



  ヒンドゥーな葬祭業者のくるま   文化・歴史(葬送)/シンガポール

シンガポール国営のマンダイ火葬場で発見した葬祭業者の車両です。

シンガポールは多民族国家ですが、この車両は間違いなくヒンドゥー教の葬祭業者であると一目瞭然です。日本の場合、死を慎ましやかに扱う傾向が強いため、これほどアピール感の強い葬祭業者の車両はまず見かけませんが、死を取り巻く葬祭業者のラッピング車両からも、宗教による死生観の違いを垣間見た気がします。


         
葬送デザイン部会 K



  土葬どうすんの?         文化・歴史(葬送)/シンガポール

シンガポールの国民の約15%はイスラム教徒ですが、イスラム教は宗教上の理由により土葬を行います。

シンガポールで唯一土葬可能なチョアチュウカン墓地では埋葬期間を15年と決めており、15年後に掘り起こして改葬(火葬)し、納骨堂に納められます。火葬を禁止している宗教では、掘り起こした遺体を小さな区画に再埋葬します。土葬費用は15年間で1,150ドルの定借を交わすそうです。土葬は面積も必要なことから、限られた国土と墓地面積の節約のための国策です。

なお土葬の方法ですが、柩を横にして埋葬するのではなく、麻袋に納められた遺体を縦(垂直)に埋葬するとのことで、省スペースな埋葬方法に徹しています。


葬送デザイン部会 K



  墓地より開発優先!?       文化・歴史(葬送)/シンガポール

写真の建物はシンガポールの高島屋です。実は高島屋が建つ前、この土地には墓地がありました。

シンガポールは限られた国土のため、土地の有効利用のために開発が優先され、経済発展の波が墓地を侵食する状況が起こります。
シンガポールにはブキ・ブラウン墓地という華人墓地があります。広さ233ha、10万基の広大な墓地には歴史的に価値のある墓も存在していますが、この墓地は今まさに失われつつあります。

ブキ・ブラウン墓地は2030年までに高速道路や宅地になる計画で、現在も墓地を撤去開発する工事が進められています。


葬送デザイン部会 K




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